初心者の方ほどメダカ飼育において水を換えない方がよいと思っている方が多いです。水替えによってメダカが死ぬというのは言い換えれば正しい換水の仕方を知らないといえます。
ずっと1種類だと言われてきたメダカの原種が実は2種あることが2012年頃判明しました。
これまでは19世紀半ばにドイツの医師・博物学者のシーボルト氏が海外に紹介して以後、「オリジアス・ラティペス(Oryzias latipes)」という学名の1種とされていました。
日本では1980年代には酒泉満・新潟大学教授が分子遺伝学的な解析を行い、青森から京都の主に日本海側に分布する「北日本集団」と、それ以外の地域に分布する「南日本集団」に大別されてきましたが、これらに形態的な特徴からの分類学的な検証はされていませんでした。
その後、近畿大学大学院生の朝井俊亘(としのぶ)さんらの調査によって北日本集団のメダカは南日本集団に比べてオスの背びれの切れ込みが小さいく、またウロコの輪郭が網目状となり黒っぽかったり、体側後方に不規則な黒い斑点があるなどの形態学的な特徴を見つけました。
Oryzias sakaizumii(キタノメダカ)
Oryzias latipes(ミナミメダカ)
現在ではメダカという和名は破棄されミナミメダカとキタノメダカの標準和名が提唱されています
原種であったとしても川や池に放流してはいけません。
これは原種が2種類いるからという単純な理由ではなく、水系の違いによる固有の遺伝子を守るためでもあります。
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