
メダカ達は飼育環境によって最終的な仕上がりが変わってきます。
同一の遺伝子を持っていたとしても生活習慣や環境が遺伝子に影響をもたらします。
メダカの屋外飼育においての生活習慣や環境といっても様々です。
飼育環境の違いによってメダカたちの育ち方が変わってきます。
中には成長期を逃すとキレイに育てることが難しいタイプの品種もいます。

ロングフィン系統のメダカは幼魚から若魚、若魚から成魚にかけ軟条の先端が伸びていきます。
この鰭伸びは成長期を逃すと伸びづらくなる形質の一つ環境因子とも言えます。
※実際には1歳辺りからでも伸びる個体がいるため最も重要なのは、その個体が素質として遺伝子を持っているかも大切です。
このあたりの鰭伸びは育て方で伸び方が変わってくるため最終的な最大値、仕上がりに違いが出てくる環境因子と言えます。
逆にいえば伸びる素質をもっていても飼い方(環境)が整っていなければキレイに育ってくれません。
ロングフィン系統は成長期に代謝や活性をあげ一気に育ててあげると体格と鰭伸びのバランスも良くキレイに仕上がっていきます。
詳しくは関連記事も併せてご覧ください。
・ロングフィン系統にも大切なグアニンの増やし方
・ロングフィンの伸ばし方
例えば、メダカは水温が20℃以下になると成長が鈍化していきます。
活性や代謝も下がり、遺伝子の発現量にも変化が生じてきます。
色素胞なども環境によって増減を繰り返しています。
極端な話、成長を早めるためだけで言えば、30℃前半が活性や代謝も高く一番成長も早いと言えます。
ただ、寿命や産卵寿命といった面も考えるとデメリットも多いです。
関連記事・・・メダカの産卵寿命が短く早くなっている?加温飼育の弊害?それとも?
そのあたりも考慮するのであれば水温は20℃後半までに抑えることが理想と言えます。
ただ、雨ざらしでのメダカの屋外飼育において水温をコントロールすることは不可能と言えます。

メダカの屋外飼育において1日の水温が常時20℃を超えてくる季節というのは非常に短い期間です。
具体的にいえば、当養魚場がある愛媛県において言えば、朝方の水温が20℃を上回ってくる季節は6月下旬から9月下旬前後の僅か3か月ほどです。この3カ月がメダカたちの環境因子を最大限まで引き出すのに最も優れている季節と言えます。
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例えば、3~4月の比較的早い時期に産まれたラメ系統のメダカが順調に成長していくと夏頃にはラメが密集した非常にキレイな状態=観賞魚としての見頃を迎えます。ところが、そのまま更に順調に成長していくと秋頃にはMAXサイズ(LLサイズ)になります。この場合、体格が大きくなり過ぎてラメが間延びしたようになり、キレイでなくなることがあります。
また、成長だけを早め過ぎると体外光の伸びが追いつかず、体ばかりが多くなる場合もあります。
こういったタイプの品種の場合、成長を早めすぎるとLLサイズになるのも早く見頃の終わりも早くなります。
成長期にグッと育て上げるメリットもあればデメリットもあります
成長すればするほど見応えのある姿になる形質のメダカもいれば、若魚の頃が一番キレイに見えるメダカもいます。
詳しくは下記の関連記事をご覧ください。
・メダカは弱い個体・死んでしまう子ほどキレイ?
背地反応、保護色、色素.jpeg)
環境によってメダカの最終的な仕上がりは変化します。
この辺りは私たち人間も同じだと思います。
生活環境や環境要因によって成長期の育ち方が違えば、成人後の最終的な身長が変わってくる可能性があるように、メダカたちも育て方が遺伝子の出方が変わってきます。
鑑賞面で言えば早く育てた方が表現が早く表に現れその後の仕上がりもキレイになることもあれば、ラメ系や体外光、色揚りも考慮すれば三色系統など、じっくり時間をかけて育てた方がよりキレイな状態、見頃や産卵寿命なども長く楽しめるといった場合もあります。
早く育てる場合もゆっくり育てる場合もそれぞれメリット・デメリットがあります。
もちろん、一番良いのは過度に成長を早めず、過度に過密飼育などでストレスを加え成長を遅らすことなく、成長期にしっかりと育ててあげることが、メダカたちにとっては最も健康的にキレイに育ってくれます。
