
何も考えずに種親となるメダカを決めてしまうと次世代で同じ表現が出なかったり、品種としてグレードが下がってしまいます。
そういったことがないように各種「品種としての表現」や上見での体形、横見での体形、各種鰭の大きさ、尾筒の太さ、顔つきなど様々な点を見極めながら選別していきます。
品種改良目的での選別の場合は目標としている表現の遺伝子の有無や形質を確認しながら、狙った形質を組み込むために行われる選別になります。単に形質だけを見ていると次世代で体形が崩れたりすることもあるため、累代目的の選別同様に様々な部分を見て判断する必要があります。
メダカはハウスネームも含めると沢山の種類が存在しています。
関連記事・・・メダカのハウスネームとは?
販売目的の選別において、その品種としては色味が薄かったり、表現が出ていないといったことがあります。
また、背曲がりなどの骨格異常も含めた、体形の悪さや、健康面(病気の有無)なども含め選別されていきます。
品種としての表現が足りていなければハネていきます。
また品種としての表現が出ていたとしても他の面に異常があればハネていきます。

ミックスメダカとして販売されているメダカは単に品種改良においての中途段階の雑種のメダカだけとは限りません。
通常しっかりと選別を行っているメダカ屋であれば、1品種辺り少なくとも半数はミックスメダカとして選別・出荷されるでしょう。
メダカ業界では販売者側の過半数が一般の愛好家の方ともいえます。
趣味の範囲で販売されている方の中には雌雄(オスメス)の判別のみで表現や病気の有無に関しての選別は行わず販売されている方も多く、品種名と見た目が違って見える個体が品種として販売されていることもあります。
ミックスメダカの出荷が多いメダカ屋ほど選別がしっかりとされているメダカ屋といっても良いでしょう。

選別後に選別漏れの個体がキレイになることがあります。
メダカたちは私たちが思っている以上に縄張り争い(テリトリー争い)をしています。
この時に起こる戦い行動によって強いメダカたちと弱いメダカたちに分類されます。
気が強いメダカは自信が付き、またストレスも少ないため餌もたくさん食べ成長も早いです。
一方で気が弱いメダカはストレスを感じ、餌たくさん食べていても成長が抑制されていきます。
魚は餌を食べさえすれば、成長するというわけではありません!
成長には環境要因が大きく関係しています。
例えば、水質悪化や小競り合いによるストレスなどはメダカたちの成長を阻害します。
※ストレスが多い環境下では餌を食べていても太れない
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体格は弱々しく、本来の色を出すことが出来ず(色落ちした状態)、また強い魚たちに怯えて鰭(ひれ)をたたみ自信なく泳いでいます。
こうした状況下での選別においては気が強い個体が良く見えがちで、気が弱いメダカはハネ個体(選別漏れ)としてはじかれていきます。

こうして選別漏れとしてハネられたメダカたちはミックスメダカとして、まとめて飼育されることが多いです。
この時に飼育環境が一変します。
これまで虐めてきていた気が強いメダカたちがいなくなり、気が弱い選別漏れのメダカたちが本来の色味を取り戻します。
ストレスが緩和されたことによって成長も加速し恰幅良く、鰭も自信満々に広げ元気に泳ぎ始めます。
選別漏れがキレイになる理由はほかにもあります。
例えば、シーズン終盤の夏生まれの子たちを秋を迎えるころに選別した場合、秋以降になると水温等の低下によりメダカの成長は緩やかになり冬に向けて止まっていきます。
この時、止まっていた成長が太陽光の刺激や水温の上昇に伴い加速していきます。
細胞分裂の活性化、色素胞の季節変化なども伴い、まるで別の魚かというほどの急成長を遂げます。


より詳しくは下記の記事をご覧ください
メダカが眼から受ける刺激!桿体細胞と錐体細胞(オプシン)と背地反応について
選別漏れのミックスメダカの中にも品種としての子が含まれています。
ただ、そうした個体がいくらキレイに見えるからと言って種親に選ぶのは基本的にはおすすめできません。
色味だけでなく、上見での骨格、横見での骨格、尾筒の太さ、鰭の大きさ、顔つきなど様々なところを見て選別しています。
「趣味の範囲内で楽しんでいるだけだから特に気にしないよ」という愛好家の方であれば問題ありませんが、しっかりと見極められた選別個体が欲しいのであれば、やはり選別された高グレードの個体を種親として選ぶ方が良いでしょう。
注意すべきは
どう見ても選別漏れともいえるメダカが高額で販売されているという事実です。
メダカ業界の闇ともいえるでしょう。
メダカ屋を信頼し過ぎず、自分自身の眼で見極められるようになることも大切です。