冬場のメダカへの餌やりについて

冬場のメダカへの餌やりについて

寒い冬にメダカに餌をやる際の注意点ほか

メダカの冬の餌やりについて|冬場のエサ

12月~冬も意外と活発なメダカたち~


季節が進み12月に入ってくると水温が10度を下回る日も増えてきます。
ただ、そのような環境下におかれてもメダカたちは意外と活発に活動しています。
メダカたちが完全な越冬態勢に入るのはまだ少し先といえます。
水温が5度を下回るような日が増えてくるとメダカたちも完全な越冬態勢に入っていきます。

 

絶食状態でもメダカたちは死なない?

例えば私たち人の場合でいえば水分さえあれば絶食状態でも最大で1~2ヶ月持つと言われています。
では魚はどうでしょうか。

例えばアロワナやガーパイクなどの大型の古代魚であれば1か月程度、食事をとらなくても生きていけます。
小型の熱帯魚においても1週間程度であれば全く問題ありません。

 

冬場のメダカたちは小食

では冬場のメダカはどうでしょうか?

 

春から秋にかけての普段のメダカ達は毎日四六時中餌を食べています。

メダカは無胃魚のため胃に食事を貯蔵することが出来ないタイプの魚です。
胃がなく消化管のみで栄養を吸収するため吸収率が悪い魚とも言えます。
そのため他の魚とは違い小まめに食事をするタイプの魚です。

 

このことから冬場も餌を与えていないと不安に感じる愛好家の方が多くいます。
ただ、冬になると事情が異なります。

 

12月以降、本格的な冬に向けて水温が徐々に下がっていきます。
最終的には水面が凍り付くほどの状態になっていきます。
このような環境下においてメダカ達はどの程度の餌を必要としているのか?

 

春から夏、秋にかけては成長期の稚魚・若魚も多く、また水温も高いため代謝や活性も高く、活発に活動しています。
活動も活発かつ成長期のため多くのエネルギー・栄養を必要としています。

 

その後、季節が冬になると冬至に向けて1日の日照時間もどんどん少なくなっています。
天気が良くとも日中に水温が上がりきらず、日中の水温も10℃以下、朝方の水温は5度以下にまで落ち込んできます。

 

冬になり日中の最高水温が10℃以下になってくる頃には代謝がほぼ止まり、活性も落ちてきます。
このころにはメダカ達の活動もほぼ停止状態。
代謝や活性も落ち、ほとんど動かなくなるためエネルギーを必要としなくなります。

 

冬はエネルギーを殆ど必要としなくなるためメダカたちは水中に自然と湧く微生物で十分補えるようになってきます。
仮に餌が足りなくなっても秋に蓄えた自身の脂肪や筋肉などをエネルギーに変換するため餌がなくとも越冬態勢に入ったメダカたちが必要とするエネルギーは補っていけます。

 

メダカは変温動物であり水温=体温のため、その日の水温がメダカ達の活動に影響を及ぼします。

 

メダカ達は冬場でも日中が少し暖かい日には水面付近に上がってきます。
こういった時にメダカ達、微生物を捕食としていると考えられています。

 

だからといって無理に増やした微生物を毎日与えたり過剰に水中に微生物を増やそうとしてしまうと夏場の富栄養化な状態同様に水が悪くなってしまいます。

 

冬場に微生物を増やすことばかりを意識していると越冬は失敗します。
水質面も非常に大切です。
過剰な微生物の増減は水を汚してしまいます。

 

微生物は自然と湧いてくるくらいがちょうど良いといえます。

 

微生物が自然と湧いて来ないほどの低水温になってくると、そもそもメダカたちは活動せず、餌も食べなくなります

 

同じ生き物メダカの活動と微生物の増殖はリンクしています。

飼育容器に対して自然と沸く微生物、また過度な富栄養化にならない程度の数を目安に飼育すると水が悪くなることも少なく、越冬も上手くいきやすくなります。

 

いくら微生物が沢山いてもこの部分を守っていないと水質悪化や病気などにより痩せ細る子が増えてきます。
むしろ三寒四温における微生物の増殖と減少の繰り返しによる水質面の不安定さのほうが問題です。
繰り返される植物プランクトンの増殖と死滅

 

他にも単純に見た目で微生物の有無を判断しないことも大切です。
水がクリアになっていると心配なることもがあるかと思いますが青水、植物プランクトンが湧いてくるとそれを食べる動物プランクトンも湧いてきます。
この時、動物プランクトンの割合の方が増えてくると水がクリアになることもあります。

 

例えば、ミジンコを殖やす時に青水をミジンコの餌として入れたりすることがありますが入れても入れてもミジンコたちが食べてくれるので水がクリアになってきます。

 

冬は冬場に湧きやすい、低水温にも強い微生物が自然と湧いてきます。

 

ある程度気温が下がり、水温が下がり、メダカ達が越冬態勢に入った頃には餌止め(えどめ)をし、あとは自然と湧いてくる微生物に任せてあげると良いでしょう。

 

まとめ

日中の水温が10℃以下になるとメダカ達の代謝がほぼ止まります。
この辺りで餌を切って、春までは与えないようにします。
その日が来るまでは適度にお世話してあげると良いでしょう。

 

補足として、餌止め(えどめ)をした後でも三寒四温などによって水質面が悪くなりやすいため、状況に応じた足し水や水換えも導入していきましょう。
冬でもメダカの水換えをした方がよい理由|冬場の換水(水替え)について

 

メダカ飼育における冬場の足し水と水槽チェック

※各記事は動画でより分かりやすく、より詳しくご覧いただけます。