私たち人間は代謝によって体内で熱を作り出し(内温性)、気温など環境に左右されることなく一定に保つ(恒温性)ことのできる恒温動物です。

変温動物である彼らにとって、水温の低下は体温の低下です。
一言に雨といっても色々な種類があります
小雨に通り雨、大雨に豪雨、雷を伴う雷雨など色々とあります。
また季節によって梅雨時期に降る雨や秋雨と呼ばれる秋に降る長雨もあります。
大自然の大きな池や川であれば雨による水温変化は緩やかです。
一方で、メダカの屋外飼育で使われているような浅く小さな容器は雨の影響を受けやすい環境といえます。
雨が降り始めてわずか数分~数十分で水温が大きく変化することも少なくはありません。

急な高水温による酸欠などを除けば、必ずしもメダカたちの死因が当日にあるとは限りません。
「雨でメダカは死なない」という人の多くは、雨が降った直後のメダカの様子しか見ていません。
メダカに限らず死因は当日とは限らず、ずっと前の段階にあります。
メダカたちが死ぬ原因は1~2週間、場合によっては数週間前にあることも多いです。
例)雨による水温の急変によって病気が発症=数週間後に死亡。

雨によるリスクは水温の急変だけではありません。
例えば、大気中の汚染物、雨は天然の蒸留水、本来は純水に近いキレイな水ですが、雨が降る過程において大気中の汚染物を含むことがあります。
台風の日の雨などであれば、海水を巻き込み塩分が含まれた強風(雨)になることもあります。
雨による水質の悪化、汚染物を含む雨には細菌などが含まれいるリスクもあります。
また、雨は基本的には冷たい雨が多いため雨入ることによって容器の中の水温が下がってきます。
魚・メダカは変温動物です。水温が下がると体温も下がります
変温動物であるメダカたちは基本的には水温が15℃になれば、体温も15℃になります。
水温の低下、体温の低下とともに体の代謝機能や消化機能も低下して食欲も落ちていきます。
僕たちの体温は水温に左右されているんだ
通常、気温は季節の変わり目を除けば1日のうち緩やかに上がり下がりしています。
そういった中で雨により水温が下がるとメダカの体温が下がることにより代謝が落ち、活性も落ち、消化も落ち、免疫も下がります。
水質変化も重なり、病気になりやすい環境といえます。
変温動物である魚たちにとって、2℃~3℃の水温変化が人にとっての5~10℃にも匹敵すると言われている所以でもあります。

私たちは人は外気温が5℃下がったところで、体温は変わりません。
少し肌寒いなと感じる程度でしょう。ただ、メダカ達は違います。
水温が下がると共に体温も下がっています。
高水温の場合も同様です。
水温が38℃くらいまでであれば、メダカたちギリギリ元気です。
ただ、40℃を超えてくるとメダカたちは死んでしまいます。
水温40℃は体温40度です。
一瞬であれば生き延びられたとしても、水温40℃の状態が続けば細胞ごと死んでいきます。
この部分、言われてみればそりゃそうだと言う部分ではありますが見落としがちな部分でもあります。
水温の変化というのは魚達にとって私たちが思っている以上の変化であることを知っておく必要があります。
より詳しく具体例などと共に解説したyoutube動画もあります。
興味がありましたらそちらも併せてご覧ください。
