
容器は水面が外気と面しているため、水面から冷え凍結し始めます。
水温は約4℃が一番重いため、水面が凍るほど寒い日になると水底が一番温かくなります。

容器の中の水温は水底が温かい場合もあれば水面付近が温かい場合もあります。
これについても分かりやすく記事にしています。
何もしなければ、水は3.98℃が一番重いので水面に氷が張っていても水底の方は思った以上に温かい水温が保たれています。
水面が凍っているからと安易に水面の氷を割るという行為はアイスコーヒーを作るときに氷を入れマドラーでかき混ぜようなものです。
特に寒波が連日続くような場合にはより一層注意が必要です。
寒波通り過ぎていない状態で氷を割ったり取り除いてしまうと氷がなくなったことで、また水面が氷始めます。

~プロが教える「水」と「メダカ」の科学~
ここからは少し専門的なお話です。
なぜ「そっとしておく」のが正解なのか、科学的な理由を知っておくと、冬場の管理に自信が持てるようになります。
実は、水面に張った氷は、外気の厳しい冷たさを遮断する「断熱材」の役割を果たしています。
氷の下の水は、外気ほど急激には冷え込みません。寒波到来中に氷を割って取り除いてしまうことは、家で例えるなら「真冬に屋根や壁を取り払う」ようなもの。せっかくの保温効果を自ら捨ててしまうことになります。
水は「約4℃(正確には3.98℃)で一番重くなる」という特殊な性質(密度異常)を持っています。
そのため、静かにしておけば、冷たい氷(0℃)は上に浮き、比較的温かい水(約4℃)は底に沈んで安定した層を作ります。
しかし、ここで氷を割って水をかき混ぜるとどうなるでしょうか?
底に溜まっていた「温かい水」と表面の「冷たい水」が強制的に混ざり合い(強制対流)、容器全体の水温が一気に急降下します。
これは、メダカにとって命に関わるほどの急激な環境変化となります。
メダカは変温動物です。人間のように体温を自分で調節できません。
冬場の低水温下では、メダカは代謝を極限まで落として「冬眠状態」で耐えています。
そんな状態で、氷を割る振動や急激な水温変化が起きると、メダカはパニックを起こします。
自律神経や浸透圧調整機能に大きな負担がかかり、体力を著しく消耗してしまうのです。
春先に「なぜか調子が悪い」「病気になった」という原因の多くは、実は冬場の不必要な介入による体力消耗だったりします。
例外として水面の氷を割った方が良いケースもあります。
例えば、水深が浅い容器の場合、連日寒波が続くことで水面の氷の厚みが日に日に増していった場合、そのまま容器の中の水すべてがメダカごと凍り付くことがあります。
またメダカごと凍り付かなくとも水中のスペースがなくなり泳ぐスペースがなくなってくると水底の温かい水も氷の厚みが増すとともに冷やされ水温が1℃を下回りメダカたちが死ぬリスクが高まります。

※画像はYoutube動画「世界一わかりやすい!水面が凍った時の対処方法@媛めだか」より
ただ、この際にも水中を出来るだけ撹拌しないように注意しましょう。
あまり乱暴にやるとメダカたちは体表が血走りストレスになります。