メダカの卵の発育過程を分かりやすい解説していきます。
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産卵と受精
- メダカは水草などに卵を産みつけます。卵には「卵門」と呼ばれる小さな穴があり、ここから精子が入って受精が成立します。
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- 卵門が開いているのは産卵後およそ6分間のみで、1匹の精子だけが通過できます。
- 受精が成立すると、卵の殻(卵膜)は約30分で硬くなり、外部からの衝撃にも耐えられるようになります。
卵の発生と成長
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- 受精直後の卵は1つの細胞ですが、すぐに細胞分裂(卵割)が始まります。
- 約1時間半で4細胞期、2時間半で8細胞期、3時間半ほどで32細胞期に進みます。
- 8時間半ほどで桑実胚(モリュラ)、24時間ほどで胞胚(ブラストラ)、33時間ほどで原腸胚(ガストラ)という段階に進み、胚体(魚の体のもと)ができ始めます。
器官の形成と成長
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- 2日目には胚体が細長くなり、頭や尾の区別がつきはじめます。
- 3日目には目や心臓の原型ができ、心臓の拍動が始まります。
- 4~5日目には目が黒くなり、水晶体(レンズ)が形成されます。卵黄の周囲に血管が発達し、血液の流れも確認できます。
- 6~7日目には胸びれなどのヒレができ、胚は卵の中で活発に動くようになります。
- 8日目以降、体の色素が増え、卵の中で稚魚が動き回る様子が見られます。卵黄は徐々に小さくなり、孵化の準備が整います。
孵化
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水温26℃前後の場合、受精から約7~10日で孵化します。水温が低いと日数は長くなります。
孵化直前には卵の殻が再び柔らかくなり、稚魚(針子)が自力で殻を破って外に出ます。
孵化したばかりの稚魚は全長約5mmで、お腹に「卵黄嚢(ヨークサック)」という栄養袋を持ち、数日間は餌なしでも生きられます。
関連記事・・・メダカの卵が孵化するまでの日数・期間(積算温度の計算式)
発育に必要な環境
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卵の発育には水温(20~30℃が目安)・きれいな水質・十分な酸素が不可欠です。
水温や水質が悪いと発育不良やカビの発生、孵化率の低下につながります。
メダカの発生段階の科学的分類
メダカの発生は、細胞分裂から器官形成、孵化まで0期から39期までの40段階に細かく分類されています。
各段階で、目や心臓、中枢神経、ヒレなどが順番に発達していきます。
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ポイントまとめ
- 受精後すぐに細胞分裂開始 → 1日以内に胚体形成 → 2~3日で器官原基出現 → 7~10日で孵化
- 発生段階は39に細分化され、各器官が順を追って発達
- 水温・水質・酸素管理が発育の成否を大きく左右する
メダカの卵の発育過程は、観察や飼育の際にとても興味深いテーマです。
自由研究や教育にも最適で、生命の神秘を身近に感じられます。