メダカの産卵寿命が短く早くなっている?加温飼育の弊害?それとも行き過ぎた品種改良が原因?

メダカの産卵寿命が短く早くなっている?加温飼育の弊害?それとも行き過ぎた品種改良が原因?

近年の最新品種においてメダカたちの産卵寿命が短く、早くなっていることに関して、考えられる理由について。

メダカの産卵寿命!近年の改良メダカは産卵寿命が早く短くなっている?

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早くなりつつある産卵寿命

近年の最新品種において横見での美しさ、鰭長ブームが長く続いています。

その中で産卵寿命が早くなってきている一面があります。
比較的早い段階=若魚の段階で採卵しないと無精卵などが増え、殖やしづらくなると言われている品種も増えてきています。

※実際にはオス次第といったところもあり、優秀なオスに巡り合うことが出来れば伸びきった状態でも採卵は容易

昔ながらの幹之メダカや楊貴妃などをメインで繁殖させている愛好家の方だと、非常に難しく感じることがあります。

ただ、殖やしづらいとはいえ、元々メダカは殖え過ぎて困るような魚です。
より殖やしやすい普通種と比較しなければ、殖やしづらいと言われている最新の鰭長品種においても、十分に殖えてくれると言えます。例えば当養魚場においても親抜きなどを用いれば、捌ききれず容器の中身まるごと売らなければならないほど殖えています。

短くなりつつある産卵寿命


個人的には近年の改良メダカ、産卵寿命自体も非常に短くなってきていると感じています。

加温飼育の弊害


近年の最新品種は加温での採卵なども多いです。
加温などで成長を早め飼育していると生後2か月もすれば沢山の卵を産み始めます。
その状態から2~3か月は産み続けます。

 

ここで、問題が生じます。

卵母細胞には限りがある

メスメダカが産むことの出来る卵の数、卵核、卵母細胞の数には限りがあります。
どんなに健康体のメス個体でも死ぬまでずっと卵を産み続けることは出来ません。
この辺りも産卵寿命が低下している理由の一つとも言えます。

 

購入時に注意しておきたいこと!

売り手側が「このペアはまだ生後〇〇か月だから~」などと言っていても、そのペアが加温飼育などで採卵し卵を産ませ続けた個体であった場合、そのペアを購入しても卵を沢山とることは難しいです。

 

例えば、当養魚場に見学&購入に来られる方の中には当店が採卵中のペアを欲しがる方がいます。
採卵を初めて間もない状態であれば、問題ありませんが、数か月に渡り採卵した個体の場合、採卵しづらくなっています。

もちろん、当店ではそういった個体の場合、繁殖用としては販売しておらず、採卵不可の鑑賞用として格安でご案内しております。

ただ、中にはそれを分かった上で使い終わったペアが販売されているケースがあります。
この辺りの見極めはプロの世界でも非常に難しいため、出来る限り若魚サイズの購入をおすすめします。

例外として、加温飼育などを行わない自然に任せた飼育の場合、1歳前後の個体でもゆったりと育っているため、むしろこれからバンバン卵を産む場合もあります。この辺りも含め信頼のおけるメダカ屋を探すことも大切です。

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