結論から言えば必要ありません。
メダカは冬になるとエネルギーを必要としなくなります。
詳しくは冬場のメダカへの餌やりについて
冬場も水温を温かく保ってくれる微生物たち自体はバクテリアなどの細菌も含め必要不可欠といえます。
生態系の最下層に位置するともいえる彼らは水質面でも重要かつ必要な存在です。
ただ、植物プランクトンなどの微生物は寒波が押し寄せてきて氷などが張る低水温になってくると死んでしまうことも多く沈殿していきます。
仮にバクテリアなどは生きていたとしても冬場はバクテリアなどの細菌類も活動が低下していることも多いです。
そういった中で人為的に培養した微生物や細菌を飼育水に添加したとしても死んでしまうこともあります。(冬)
微生物の中には低水温に強い微生物もいます。
春、夏、秋、冬、春夏秋冬で水中に湧く微生物の種類も変わってくることがあります。
暖かい季節と寒い季節では水中に湧く微生物の種類も少しずつ変わりまた、同種においても水温に対する耐性が変わってきます。
例えば、ゾウリムシなどは低水温にも強い微生物です。
ただ、低水温に強いとは言えど培養の実験において5℃以下になるとゾウリムシは確認できず、高水温でいえば、35℃以上でも確認できなかったという実験結果もあります。極端な高水温、極端な低い水温では生存が難しくなってきます。
とはいえ、これは培養における話で、氷の下でもゾウリムシを確認することもできます。
もともと増殖していた彼らがメダカ達同様に、自然に少しずつ水温が下がっていくことだったり、季節に合わせて発生したゾウリムシは水温に対する耐性も変わってきます。また氷の下の水温が意外と暖かいということもあり生存しています。
注意すべきは人為的に培養したゾウリムシを氷が張るほどの冬場の飼育環境に添加することです。
冬場は水温5℃以下になることも多いです。
室内の温かい部屋や屋外でも小さなペットボトルなどで水温を上げた状態で培養したゾウリムシたちを低水温の越冬中の容器に入れることで簡単に死んでしまうことだってあります。
極端な話、例えば塩分濃度と水温を高め孵化させたアルテミア(ブラインシュリンプ)を低水温の淡水の飼育水に入れるとすぐ弱り死ぬのと同様、人為的に培養されたゾウリムシが投入後その場所でずっと生きているとは限りません。微生物や細菌も死ぬことで水質悪化へとつながります。
野生の鯉やフナなどが冬になると比較的暖かい水が流れ込むような場所で暖を取り冬眠のような状態になっているのを見たことがあると思います。
寒い日にいくら生餌を使って釣ろうとしてもなかなか食いついてくれません。
逆に冬場でも天気が良く暖かい日中であれば食いついてくれることがあります。
メダカの屋外での越冬に関して言えば、冬場でも天気が良くて暖かい日というのは自然と微生物が湧いてきます。
冬場に天気が良くて、水温が上がってくるとメダカ達が水面付近を泳ぎ始め、その時に微生物たちも増殖を始めます。
自然のサイクル本当に上手くできています。
寒い日が続くとメダカ達も餌を食べず、底の方で暖をとり、暖かい日が続いてくると少し餌を探しはじめます。
その時に微生物が自然と湧いてきます。
大切なのは容器に対するメダカの数が重要です。
これさえ守っていれば、自然と水中に湧いてくる微生物だけで十分春を迎えることができます。
真冬に餌を与える必要があるケースというのは本来は自然と湧く微生物だけで事足りるはずなのに、真冬にエサを与えないとメダカ達が越冬できないほど水量に対してたくさんの数を入れてしまっている(過密飼育)と言えます。
容器に対して沢山の数を過密飼育してしまうと、いくら餌を与えていても水質面も含めあまり良い結果にはつながりづらいです。
釣りの世界でいえばリアクションバイトという言葉がありますが魚は反射的に動くものに反応して食べるつもりがなくても食べてしまうことがあります。
本来は微生物が湧きづらい水温下でゾウリムシなどの生餌を人為的に毎日のように与えることで水質の悪化や消化不良にも繋がる可能性もあります。
屋外の飼育環境においても水温の上昇によるメダカ達の活動と微生物の増殖が自然と上手くリンクするような環境づくりが大切です。
ゾウリムシなどにおいては多くの方が餌としての投入を考えていますが、メダカたちは冬場は活動が停止しておりエネルギーもほとんど必要としていないため餌としてではなく、水質面の向上目的として使うほうが良いといえます。
そういった意味で言えば、光合成細菌などの添加も悪くはないでしょう。
ゾウリムシ等の微生物はいったいどこから来るのでしょうか?不思議に思う方も多いと思います。
ゾウリムシなどの微生物は外からやってくるため空気に触れることが出来る場所であれば、どこにでも湧くことができます。
冬にPSBを与えてもゾウリムシを与えても容器に対するメダカの数が多すぎると水も汚れ餌食いも落ち、悪い菌が湧き病気になり結局太らず痩せてきます。
大切なのはメダカも微生物や細菌も適正数であることが大切です。
多すぎる微生物による水の富栄養化(水質悪化)
多すぎる細菌による水質の悪化(悪玉菌、病気の発症)
これらを防ぐために1匹当たりの水量をしっかりと確保する。
成魚1匹当たり5リットル以上を確保できれば理想的です。
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