必ずしもそうとは限りません。結論から言えばケースバイケースです。
メダカ飼育において弱い強いにも色々な意味があります。
必ずしも健康面での弱い強いだけではありません。
魚には基本的にテリトリーがあり、その中で強い個体と弱い個体に分類されます。
関連記事・・・メダカは喧嘩するの?テリトリー(縄張り)をめぐった戦い行動
気が強いメダカほどストレスなども感じづらく成長も早くなります。
魚はストレスを感じると成長が抑制されます。
縄張り争いに負けた弱いメダカほど成長が遅くなります。
気性が荒く強いメダカたちとの縄張り争いに負けた気の弱いメダカたちは喧嘩によって外傷を負うことがあります。
ケンカによる外傷やストレスを感じることで免疫力なども低下し、病気にもかかりやすくなります。
本来健康面で問題のないメダカたちが喧嘩に負けたことによって文字通り健康面でも弱いメダカになってしまうことも!
確かに本来の意味での健康面での弱い強いもありますが、過酷な日本の四季を生き残り針子から幼魚・若魚まで育っている時点で、殆どのメダカたちは十分に健康面でも強いメダカと言えます。
その中でのテリトリー争いなどによってストレスや外傷を負ったことによって死んでしまったメダカたちを「あの子たちは弱かったから仕方ない」とするのは少し乱暴な考え方とも言えます。
一言で「強いメダカ」「弱いメダカ」といっても皆さんが思っている健康面での強い・弱いではなく、気性の荒さの違いという点があることも知っておく必要があります。
気性が荒いメダカばかりで累代を進めていると、メダカ自体が非常に飼いづらい魚になってしまう可能性も0ではありません。
強すぎるメダカ(気性が荒い)は産卵の際の求愛行動・産卵行動も激しく、メス個体がボロボロになることもあります。
気性が荒すぎる観賞魚は昔から飼育しづらいと言われています。
健康面でも気性の面でも強すぎず弱すぎず、トータルバランスを意識し累代していくことも大切です。
弱いメダカほどキレイだと感じる理由はいくつかあります。
例えば、ラメ系統のメダカの場合、若魚~若い成魚の頃の方がラメが体表に密集しておりキレイに見えることも多いです。
過度に大きくなり過ぎていない、Mサイズ程度の体に密集するラメは見ごたえがあります。
ただ、成魚(Lサイズ)になり更にそこから一段階上の大きさLLサイズになってくると密集していたラメが間延びしたようになることがあります。
気性面で弱い個体は適度に成長が抑制されているため、ラメなどは密集しやすくキレイに見えることも!
沢山いるメダカたちの中からキレイに感じる個体ほど人は意識(認識)して見ています。
普段から気にかけているからこそ、死んでしまった時に「綺麗な子が落ちた=綺麗な子は弱い」と感じているだけというケースもあるのかも!?
よりキレイだと感じる表現(遺伝子)を品種改良によって組み込んでいけばいくほど、原種とは遠ざかっていきます。
その過程で遺伝子の種類によっては健康面での弱さを持ち合わせているものもあります。
例えば、RLF(リアルロングフィン)のような遺伝子も鰭が大きく伸びる分、やはり病気になりやすいなどの弱さを持ち合わせています。こういった場合は品種改良による弊害によって弱くなっているといえるでしょう。
逆にロングフィン系統などは若魚の頃に伸びた鰭先が成魚になってからも更に伸びていきます。
魚は強いオス個体ほど鰭伸びが良い一面もあります。
このように「強い個体=キレイな個体」といった場合もあります。
近年の品種改良によって病気になりやすいなど弱い部分も増えてきてはいますが、だからといって一概に弱い個体ほどキレイなメダカに育つとは限りません。品種によっては強い個体の方がキレイに見えることもあります。