連日の猛暑、屋外のビオトープや水槽の温度計を見て「お湯になってる!」と焦った経験はありませんか?そして悲しいことに、真夏にメダカがバタバタと落ちて(死んで)しまうことがあります。
「水温が上がりすぎたから茹だってしまったんだ…」と思うかもしれません。もちろんそれも原因の一つですが、実は、単なる高水温ではなく「水質が悪い状態で高水温になったから」メダカが死んでしまっているケースも多いです。
今回は、真夏のメダカ飼育において絶対に知っておきたい「水温と水質の関係」について、僕の経験も交えながら詳しく解説していきます。
当サイトの記事は、全てYouTubeにて実際の映像と共に動画でもご覧いただけます。テキストでは伝わりにくい水の色合いやメダカの様子などは、ぜひ動画もあわせてチェックしてみてくださいね!

夏場の高水温でメダカが死んでしまう時には同時に水質悪化が伴っていることが大半です。
仮に同程度の高水温でもメダカたちが死んでしなう状態の水質と死なない状態の水質があります。
では、メダカが死んでしまう危険な水とはどんな水でしょうか?代表的なのは「富栄養化が進んだ古い水」です。

・青水(グリーンウォーター)の罠
植物プランクトンが過剰に増殖した濃い青水は、日光の熱を吸収しやすく、透明な水よりも水温が必要以上に上がりやすい性質を持っています。
・古水は水温が上がりやすい
微生物やフン、食べ残しなどが豊富に含まれた「古水(飼育水)」と、立ち上げたばかりの「新水」を同じ環境(日当たり・容器)に置いた場合、なんと古水の方が水温が5℃程度も高くなることがあります。
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元々ベースの水温が上がりやすい状態のところに、近年の猛暑日が重なるとどうなるか。あっという間にメダカの限界を超える過剰な高水温になります。さらに水温が上がると水中のバクテリアのバランスが崩れ、水の腐敗が一気に進み、猛毒のアンモニア濃度が急上昇します。
酸欠とアンモニア中毒、そして高水温。このトリプルパンチでメダカたちは死んでしまいます。
一言で厳しい言い方をしてしまえば、原因は「日頃の水換え不足」に尽きます。猛暑が連日続くような期間は、小まめな水換えを心がけ、状況によっては思い切って全換水(リセット)などを導入していく決断も必要です。
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一方で、水温が上がりやすい真夏の季節でも、比較的新しい水(新水)で泳いでいるメダカ達は、驚くほど元気であるケースが非常に多いです。

本来、メダカという生き物は私たちが思っている以上にタフです。一時的なピークの暑さであれば、35℃程度の高水温には全く問題なく耐えてくれます。少し極端な例を挙げると、体力のある若魚であれば、一時的に40℃近くまで上がってしまっても生き延びてくれることすらあるほどです。(※もちろん、これは限界値の話であり、細胞レベルでの弊害をもたらす可能性があるため、理想を言えば水温は30℃台の前半くらいまでに抑えておきたいところです)
水換えがおろそかになっていると「高水温+水質悪化+酸欠」のトリプルパンチで耐えられませんが、水が比較的キレイな状態に保たれていれば話は別です。新水は古水に比べて水温自体が過度に上がりづらいというメリットもあり、メダカたちは自身の体力でしっかりと猛暑を耐え抜いてくれます。
夏場の過昇温対策として、すだれや遮光ネットを使って日差しを遮る(遮光対策)ことは、間違いなく大切です。これを怠れば、あっという間に飼育水が熱湯になり、物理的にメダカたちが煮えてしまいます。

ただ、ここで僕が一番伝えたいのは、「水温と同じくらい、水質も大切にしてほしい」ということです。
いくら完璧な遮光をして高水温対策をしたつもりでも、肝心の飼育水の水質がドロドロの悪化状態であれば、結局メダカ達は落ちてしまいます。「高水温そのもの」で落ちてしまったのか、それとも「高水温が引き金となった水質悪化」で落ちてしまったのか。この違いを理解できているかいないかで、今後のメダカの屋外飼育の成功率は天と地ほどの差が出てきます。
この言葉を、夏のメダカ飼育の教訓としてぜひ覚えておいてください。暑い日こそ、メダカの様子だけでなく「水の色や匂い」にも気を配ってあげましょう!
