メダカが好きな色と紫外線を意識した卵管理
紫外線を意識した卵管理とメダカが好きな色メダカは緑や紫などの「500nm付近の色」を好む傾向があり、産卵床の色選びが採卵率に影響する可能性があります。 卵管理は紫外線を恐れて完全に遮断するのではなく、産卵床の素材等で適度に守りつつ太陽光の恩恵(水温・成長促進)を取り入れるバランスが大切です。メダカたちが好きな色・嫌いな色実はメダカにも「好きな色(好む色)」と「嫌いな色」があるのをご存知でしょうか。メダカがもっとも好む色(※1)は、500ナノメーター(nm)付近の波長を持つ色と言われています。具体的に言うと、「黄緑色」「紫色」「緑色」といったあたりの色です。※1.メダカ側の視覚の感度が高いと考えられている波長帯はおおよそ500nm前後(緑付近)と言われています産卵床選びに役立つ「色の相性」市販の産卵床(タマゴトリーナなど)には緑色の素材が使われていることが多いですよね。これは「人間が卵を見つけやすいから」という理由もありますが、実はメダカ自身の視覚感度が高い色でもあります。また、昔から愛好家の間で利用されている「ウォーターヒヤシンス」や「ホテイアオイ」などの自然素材の産卵床。これらにもメダカたちは好んでたくさんの卵を産み付けます。ホテイソウの根をよく見ると、少し紫がかった色をしていますよね?緑色の人工産卵床紫がかった根を持つ水草これらが産卵床として優秀なのは、隠れ家になりやすい形状や質感に加え、メダカが認識しやすい色域であることも関係しているのではないかと僕は考えています。メダカが嫌いな色逆に、メダカが好まない色(感度が低い)というのも存在します。それは、「赤色」「橙色(だいだい)」「藍色(あいいろ)」などです。ハンドメイドでカラフルな産卵床を作られる方もいらっしゃると思います。見栄えはとても可愛くて良いのですが、もし「卵の付きが悪いな?」と感じたら、色が関係している可能性があります。メダカの視覚の感度を意識して素材の色を選ぶと、採卵率が変わってくるかもしれません。紫外線を意識した産卵床と卵管理続いて、産卵床を作るうえで意識したいのが「紫外線」との付き合い方です。皆さんは産卵床に卵が付いた後、そのまま浮かべて孵化させていますか?それとも取り出していますか?産卵床につけたまま管理することには、いくつかの大きなメリットがあります。卵への通水性が保たれる親水性のある素材(黒のチュール生地など)が適度に紫外線から守ってくれる浮き輪部分が程よい日陰を作ってくれる太陽光は諸刃の剣?適切な管理バランス「卵を孵化させる」「稚魚を育てる」ためには、ある程度の水温と太陽光が必要です。水温の確保:特に春先などは、太陽光がないと孵化に必要な積算温度に達しません。微生物の発生:稚魚の餌となる微生物を沸かすためにも日光は不可欠です。成長促進:太陽光は水温上昇と光合成を通じて環境全体の生産性を高め、その結果として稚魚の成長が良くなります。しかし、直射日光に含まれる紫外線(UV)は、卵にとってダメージになることもあります。卵の孵化率を極限まで上げる方法として、「卵を一つずつバラして管理する」という手法(クリーニング)があります。確かに室内や管理された環境では有効ですが、これを屋外でやると卵が紫外線に晒されやすくなってしまいます。そのため、僕は屋外管理においてはこの「バラして管理」する方法はやっていません。まとめ:適度なバランスが大切「紫外線は悪いから!」と意識しすぎて、完全に日陰にしてしまうと今度は別の問題が起きます。日が当たらないと水温が上がらず孵化しなかったり、孵化後の成長が悪くなったりするからです。浮き輪や素材で適度な日陰を作る(紫外線ガード)水温を上げるために適度に日光に当てる(成長促進)このバランスをとりながら、微生物も沸かせてあげる。季節に合わせて太陽光を上手にコントロールしてあげることが、元気なメダカを育てるコツです。【コラム】紫外線の「色」についてちなみに、紫外線そのものは人の目には見えないため「色がない」と言えます。しかし、昆虫や鳥など、紫外線を感じ取る受容体を持つ生き物には「紫外色」として見えている場合があります。僕たちには見えない色が、自然界の生き物たちには鮮やかに見えているのかもしれませんね。
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