微生物と水温変化|寒波到来でメダカが全滅?冬越し準備で秋の水づくりが大切な理由
メダカの冬越し成功の秘訣:微生物で飼育水の水温を温かく保つ方法大切に育てているメダカが、冬の間にパタッと落ちて(死んで)しまった…。メダカ飼育をしていると、そんな悲しくて悔しい経験を一度はしたことがあるのではないでしょうか。今回は、僕が養魚場でメダカの冬越しにおいて一番大切にしている「あること」と、過酷な寒さからメダカを守ってくれる「目に見えない強力なサポーター」についてお話しします。これを読めば、これからの冬越しの常識がガラッと変わるかもしれませんよ!大切なメダカを守るためにも、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。当サイトの記事は全てyoutubeにて映像と共に動画でもご覧いただけます。寒波到来でメダカが全滅してしまう本当の理由厳しい寒波によってメダカが全滅してしまうことがあります。そういった時に考えられる一番の理由は、餓死でも水質悪化でもありません。実は「過剰な水温変化」や「極度の低水温」です。僕が水温を重要視する一番の理由メダカは変温動物なので、「水温=体温」です。つまり、水温の変化はそのまま体温の変化に直結します。もし気温が急激に10℃下がり、僕たちの体温まで10℃下がってしまったら……それがどれだけ辛くて過酷なことかは言うまでもありませんよね。メダカは低水温にも高水温にも強い魚です。ただ、これは適応できる水温の幅が広いという意味合いであり、決して寒暖差に強い魚ということではありません。小さなメダカたちにとっての水温の乱高下は非常に厳しく耐えられないことも多いです冬場にメダカが落ちてしまう一番の原因は、やはりこの「寒さ」だと言えます。水温を温かく保ってくれる「微生物」の力そこで重要になってくるのが微生物の存在です。微生物がもたらす最大のメリットは、水を温かく保ってくれること。ここで言う微生物とは、青水(植物プランクトン)だけを指すわけではありません。グリーンウォーターやクリアウォーターに関わらず、メダカを飼育している水(古水)には自然と様々な微生物が含まれています。この微生物たちがいるだけで、飼育水は温かく保たれます。外気温が同じ条件でも、微生物や細菌類がまったくいない水道水から出したばかりの「新水」と比べると、微生物が定着している「古水」の方がずっと水温が高くなります。青水・微生物がいる飼育水はなぜ温かいの?微生物が水温を上昇させる理由は、いくつかあります。ひとつが「代謝活動」微生物たちが水中の有機物を分解するときにエネルギーを放出するため、結果として熱が発生します。これがいわゆる「代謝熱」と呼ばれるものです。汚水処理施設のような微生物の活動が活発な場所の水が、冬でも比較的温かいのと同じ原理ですね。もう一つが「水の色」青水と新水で水温に差が出る理由は、「どれだけ熱を生むか」より「どう熱を受け取り、貯めて、逃がすか」の違いで考えると分かりやすくなります。まず、メダカや微生物が出す「代謝熱」そのものは、水全体の温度を極端に押し上げるほど大きくありません。メダカ容器レベルでは、日光・容器の色・風・水量といった要因に比べて、代謝熱の寄与は小さいと考えてよいでしょう。では、なぜ青水と新水を並べて測ると、5℃前後も差が出ることがあるのか。ここで効いてくるのが、水の「光の吸い方」と「熱の貯め方・冷め方」です。新水は透明なので光を通しやすく、受け取った熱も逃げやすい薄いガラスのような性質があります。一方、濃い青水は植物プランクトンや微生物、懸濁した有機物が多く、光を吸収して熱に変えやすい色付きの厚いガラスのような性質になっています。その結果、同じ日射を受けても青水は表層で効率よく温まり、いったん上がった温度も冷めにくくなり、朝や日中に測ると新水より数℃高くなっていることが多いです。富栄養な青水では、微生物やプランクトンの代謝自体もとても活発になりますが、「代謝熱そのもの」が水温差の主犯というより、その代謝活動によって水が濁り、光をよく吸い、成層しやすい状態を作っているという部分も大きいです。「代謝が活発な環境ほど、熱を貯めやすく冷めにくい水になり、その結果として水温が上がりやすい」と言えます。冬に微生物が大切な理由を、単なるメダカの備蓄食料(エサ)だと思っていませんか?僕がメダカの冬越しでこれほど微生物を重要視しているのは、水質面の安定はもちろんですが、こうした微生物たちの活動によって「水温を温かく保ってくれるから」というのも大きな理由の一つといえます。
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