メダカの室内飼育に太陽光(紫外線)は必要?ビタミンDは?メダカは太陽光がなくてもLEDなどの人工の光で十分に飼育・繁殖が可能であり、ビタミンD3は主に飼料から摂取されるため、太陽光必須の誤解は間違いです。室内飼育では水質・栄養・温度・光量管理など多角的な環境制御が成功の鍵。当サイトの記事は全てyoutubeにて映像と共に動画でもご覧いただけます。【PR】※記事内にアフィリエイト広告が含まれています太陽光とビタミンD3通常ビタミンDは、主に紫外線によって生成されています。紫外線は波長の長さによって「UV-A、UV-B、UV-C」の3つに分けられ、この中でもビタミンDの生成に関わるのは「UV-B」です。ビタミンDにも種類があり植物や菌類に存在するエルゴステロールから生成されるビタミンD2(エルゴカルシフェロール)と動物に存在する7-デヒドロコレステロール(7-DHC)から生成されるビタミンD3(コレカルシフェロール)があります。より詳しく・・・具体的なメカニズムとしては、生物の皮膚に存在する7-デヒドロコレステロール(7-DHC)がUV-B放射線、特に295~300 nmの波長を吸収することで、プレビタミンD3という中間体を生成します。このプレビタミンD3は、その後の熱異性化反応によってビタミンD3(コレカルシフェロール)に変換されます。UV-B放射線の効率的な吸収には30分以上の曝露時間が必要とされており、より長波長のUV放射線(315 nm以上)はビタミンD3生成に寄与しません。メダカの屋外飼育において生成されるのはこのビタミンD3です。ただし、重要な生理学的側面として、多くの淡水魚は皮膚でビタミンDを合成する能力が限定的(無視していいレベル)であることが知られています。実は、水はUV-B放射線を効果的に遮蔽するため、水中に生息する魚が皮膚でビタミンDを直接生成することは容易ではありません。研究によると、浅い池(45 cm深)においてUV-Bはわずか5 cm深まで検出され、表面から2.5 cm以内で99%の照射量が吸収されています。つまり、メダカが通常生活している深さではほとんどUV-B放射線が到達していないのです。屋外飼育でメダカがビタミンD3を獲得する主な経路は、食物連鎖を通じた間接的な獲得です。ビタミンDはカルシウムやリンなどのミネラルの代謝や恒常性を維持し、骨の代謝も促すと言われています。より具体的に・・・ビタミンD3の活性型である1,25-ジヒドロキシコレカルシフェロール[1,25(OH)2D3]は、腸でのカルシウムとリンの吸収を促進し、骨や歯の形成・維持に重要な役割を果たします。研究によると、ビタミンD3が欠乏した場合、骨のカルシウムと灰分の含有量が有意に低下し、成長不良が見られることが報告されています。また、ビタミンD欠乏魚では、骨の成長が阻害され、骨の脆弱化や変形(脊椎側弯症など)が生じることが観察されています。紫外線の色ちなみに紫外線は人の視覚では色として認識できないため、基本的には「無色」とされています。しかし、紫外線を感知できる細胞を持つ昆虫や鳥類などにとっては、「紫外色」として見えている場合があります。したがって、紫外線の色は「ある」とも「ない」とも表現できます。メダカの室内飼育に太陽光は必ずしも必要ない上記の事からメダカを飼育する上で「太陽光がないとメダカが飼育できない!」と言った情報がネット上には多く、誤解されている方も多いです。ただ、実際にはそういったことはありません。太陽光が全くない環境でもメダカは飼育・繁殖・育成することができます。熱帯魚の大多数は、LED照明や人工光源下で飼育・繁殖されており、特定の波長や強度の照明条件があれば、太陽光なしで完全に正常な成長と繁殖が可能です。メダカが室内で正常に成長・繁殖できるのは、皮膚でのビタミンD3生成がそもそも限定的であり、ビタミンD3は主に飼料から摂取されるからです。メダカは特別なのか?メダカ業界あるあるなぜ世界中に数千種類もの観賞魚が室内で飼育されているにも関わらず、メダカだけが太陽光がないと飼育できないと誤解されているのか?これは「メダカ業界あるある」とも言えます。垣根のない世界メダカ業界はまだまだ歴史が浅い業界です。趣味で飼育している愛好家の方の多くは観賞魚の知識が浅い初心者層の方が多く、また販売者側も過半数が副業愛好家の方だったりとプロとアマチュアの垣根がない業界です。そのため、近年では当たり前のように病気のメダカたちが販売されていたりします。これは販売者側の無知がゆえに起こっているといえます。メダカの繁殖が容易なことと犬猫のように販売する際に許可が必要ないため、先日まで庭先で趣味程度に飼育していた人たちがメダカブームに乗り販売を始めたためこういったことがよく起こっています。室内飼育での誤解室内飼育の難しいの誤解近年のメダカ業界では販売者側の多くが知識・技術が未熟なため室内での飼育・繁殖・育成が上手くいっていません。彼らは「屋外だとうまくいっていたのになぜ?」→「太陽光がないからだ!」これによって「太陽光がないとメダカは飼えないよ」となり広く流布したと考えられます。しかし、実際の問題は光そのものではなく、屋外飼育と室内飼育における環境管理の本質的な相違にあります。屋外飼育では、自然の微生物系(生物ろ過)、温度変化による代謝促進、太陽光による殺菌作用など、複数の要因が相互作用して、飼育者の負担を軽減しています。一方、室内飼育ではこれらのプロセスすべてを飼育者が能動的に管理する必要があり、単に光を追加するだけでは不十分です。消費者の多くは「メダカ屋さん=プロなんだから、この人の言うことは間違いない」と思ってしまいます。メダカ業界が他の観賞魚業界と比べ極端なまでに適当な情報が飛び交っているのはブームに乗った魚に無知な販売者側の責任ともいえるでしょう。LEDで飼育できる熱帯魚ほとんどの観賞魚はLEDライトで飼育されています。もちろん、中には繁殖されているものもあります。では、メダカだけは例外でしょうか?そんなはずはありません。メダカもLEDライト一つあれば全く問題なく、飼育・繁殖・育成することができます。UV-B LED技術の発展により、人間の皮膚でビタミンD3を生成する効率が太陽光の2.4倍に達することが報告されています。これは、特定波長のLEDが、フルスペクトラム太陽光よりも効率的にビタミンD3生成を促進できることを示唆しています。しかし、メダカの場合、LED照明下での飼育ではビタミンD3を飼料から主に取得するため、UV-B LED照明の有無よりも、飼料の栄養成分が重要な役割を果たします。太陽光の有無によって変わること太陽光の有無で変化することはたくさんあります。例えば、屋外飼育の場合、植物プランクトンのような自然のろ過フィルターとも言えるような浄化作用のある微生物が湧きやすいため立ち上げ初期の不安定な水質でもメダカが飼いやすくなります。屋外の自然系ビオトープでは、メダカが継続的に自然由来のプランクトンや微生物を採食し、それらから多様なビタミンとミネラルを獲得しています。これに対して室内飼育では人工飼料のみに栄養を依存することになり、飼料の質が直結して飼育成功に影響します。他にも太陽光による水温上昇=活性や代謝の向上、また殺菌効果により病気になりづらかったり、他にも太陽光における恩恵がたくさんあります。いわば、飼育者が何もしなくても「太陽光のおかげでメダカをうまく飼わせてもらっている」状態です。室内飼育においては太陽光の恩恵を得られません。室内飼育においては飼育者側が太陽光に頼らず飼育する必要があります。室内飼育では餌の質も意識する近年のメダカブームによって多くのメダカ飼育用の餌が開発されてきました。ただ、ほんの十数年前まではメダカの餌といえば、原材料がほぼ小麦のような粗悪品ばかりでした。それでも屋外飼育においては自然と湧く微生物や太陽光のおかげで全く問題なく飼育できていました。ただ、室内で飼育する場合には栄養不足といえます。室内でメダカを飼育する場合にはキョーリンやテトラなど各種観賞魚メーカーから市販されている良質の餌を使う必要があります。これらの信頼できるメーカー飼料には、ビタミンD3を含む各種脂溶性ビタミン、カルシウム、リン、その他のミネラル、さらには各種ビタミンB群や抗酸化物質が意図的に配合されています。ただし、成分表記ではビタミン群をまとめて表示することが多く、個別のビタミンD3含有量は不明な場合が多い。特に、室内飼育では自然由来の栄養供給源がないため、飼料に含まれるビタミンD3がメダカの骨形成とミネラル代謝維持に直接的な役割を果たします。室内で飼育することが当たり前の熱帯魚用の餌においては餌の中に各種ビタミンやミネラルなどが添加されていたり、水質調整剤といったものもたくさんあります。メダカにおいても室内で飼育するのであれば、熱帯魚同様の飼育への考え方を持つ必要があります。とはいえ、特にこだわりすぎる必要はありません。市販されている観賞魚メーカーの商品であれば、どれでも室内で飼育繁殖することができます。一般的には、主流メーカーの観賞魚用飼料(キョーリン、テトラなど)であれば、メダカの栄養要件を満たす設計になっており、問題なく使用できます。使っている餌が悪いから上手くいかないということは余程のことがない限りありません。屋外飼育と室内飼育では全くと言っていいほど、飼育への考え方が変わってきます。室内飼育でメダカが上手く飼育できない場合、原因は単に太陽光の不足ではなく、以下の要因が関係している可能性が高いです水質管理:pH、アンモニア、硝酸塩などの定期的監視ビタミンD3の供給:飼料に含まれるビタミンD3の十分性確認カルシウム・リンバランス照明管理:安定した光周期の提供温度管理:メダカの最適温度(20~28℃)の維持飼育密度:ストレスを軽減するための適切な飼育密度上手くいかない場合は他の原因を探っていきましょう。飼育に慣れるまでは下記のようなフレークフードが使いやすいと思います。【PR】※amazonアソシエイトリンクを使用していますテトラ キリミン(フレークタイプ)




