メダカの冬越し準備|秋の激太り方程式!日照時間と肝臓脂肪
「秋」の激太り期間!日照時間と水温と肝臓脂肪の関係性これまで「日照時間の変化」がメダカの体に及ぼす影響についてお話ししてきましたが、今回は「日照時間の低下と肝臓脂肪」という、少しマニアックですが非常に重要な生命の神秘についてです。冬越しを成功させるための「秋の餌やり(ラストスパート)」の極意とも言える内容ですので、ぜひ最後までご覧ください。当サイトの記事は全てyoutubeにて映像と共に動画でもご覧いただけます。【PR】※記事内にアフィリエイト広告が含まれていますメダカが「冬」を感知する仕組みメダカは「水温」だけでなく、「日照時間(光の長さ)」で季節を感じ取っています。メダカのような「長日繁殖魚」にとって、日照時間は体のモードを切り替える重要なスイッチとなります。短日条件(日が短くなる)=冬支度モードたとえ水温が20℃程度とまだ暖かい状態であっても、冬至に向け日照時間が短くなってくると、メダカは「もうすぐ冬が来る!」と感知します。すると、繁殖行動(卵を産むこと)をストップし、これまで卵に使っていたエネルギーを、自分の体を守るための「脂肪」として肝臓などに蓄え始めます。長日条件(日が長い)=繁殖モード逆に、水温が少し下がってきたとしても、春や夏のように日照時間が長い環境だと、脳が「まだ繁殖できる」と判断します。エネルギーを卵を作るために消費し続けるため、脂肪の蓄積は抑制されてしまいます。自然界の秋は、「日照時間の短縮」と「気温の低下」が同時にやってきます。これにより、「産卵ストップ」と「食欲維持」がうまく噛み合い、冬を越すための脂肪を体に一気に溜め込むことができるのです。狙うべきは「太りやすいボーナスタイム」では、飼育下においてどのタイミングが一番太らせやすいのでしょうか?ポイントは水温と日照時間のバランスです。生殖活動と消化機能の分岐点生殖活動の停止(産卵ストップ):水温16℃〜18℃付近 + 日照時間の低下消化機能の低下(餌切りの目安):水温10℃〜15℃以下この2つの基準の間が重要です。深堀一部の論文の研究結果によると、25℃から15℃へ水温を下げると産卵数が激減することが報告されています。完全に停止する温度は野生の原種であれば、個体群(北日本由来か南日本由来か)によって多少異なりますが、一般的に20℃を下回り15℃に近づくにつれて生殖活性は著しく低下します。秋の「ボーナスタイム」を逃すな日中の水温が20℃を切るあたりから、メダカたちの体は「産卵」から「脂肪蓄積」へとシフトします。しかし、水温が15℃を下回ると、今度は消化能力が落ちて食欲も減退してしまいます。つまり、「産卵は止まったけれど、まだ消化能力は十分にある期間(水温15℃〜20℃付近)」こそが、メダカたちが一番太りやすいボーナスタイムと言えます。時期で言えば、地域にもよりますが10月下旬〜11月中旬あたり。ここが冬越しに向けた「餌やりのラストスパート」をかけるべきタイミングです。良い肝臓・悪い肝臓解剖するわけにはいきませんが、しっかりと秋に栄養を蓄えたメダカと、そうでないメダカでは肝臓の状態が全く違います。良い状態: 脂肪をたっぷり蓄えて、脂肪滴によって肝臓が白っぽくなっている。悪い状態: 夏場の産卵で疲れ果て、肝臓が萎縮してくすんでいる。特にメスのメダカは、夏場は毎日卵を産むため痩せやすいですが、秋になって産卵が止まると、それまで卵に使っていたエネルギーを一気に「自分の体脂肪」に変えるため、実は太りやすい傾向にあります。この時期にしっかりと太らせておくことが、冬越しの成功率を上げ、さらに来春の産卵数にも大きく影響します。【越冬成功率を高める「二段階給餌法」】単に餌を増やすだけでなく、メダカの代謝機能(水温)に合わせた「質の使い分け」が重要です。蓄積フェーズ(20℃前後) 高栄養(高蛋白・高脂質)な飼料を用い、越冬のエネルギー源となる肝臓脂肪を短期間で最大化させていく。調整フェーズ(15℃以下)低水温下でも消化吸収に優れた飼料へシフトし、内臓疲労を防ぎつつ餌切りのタイミングを探る。この二段階の過程を経ることで、体内には十分な脂肪を蓄えつつ、消化器官は万全な状態で冬を迎えることが可能になります。【PR】高蛋白フードキョーリン メダカのエサ 産卵・繁殖用 130g メダカの餌 繁殖 お一人様50点限り 関東当日便価格:492円~(税込、送料別) (2025/11/27時点)【PR】良消化フードキョーリン ひかり メダカのエサ ハイパー良消化 20g メダカの餌 お一人様50点限り 関東当日便価格:223円~(税込、送料別) (2025/11/27時点)まとめ:冬本番に向けての管理これからの季節、以下のポイントを意識して管理してみてください。水温20℃〜15℃の間はしっかり餌をやる メダカの様子を見ながら、日中の暖かい時間に栄養価の高い餌を与え、体力をつけさせましょう。水温15℃を下回り始めたら要注意 徐々に消化能力が落ちてきます。良消化フードに切り替えた上で、ここからは餌の量を減らしていく「餌切り」のタイミングを見極める時期です。(※餌切りの詳しいタイミングは別途関連記事をご参照ください)水の蒸発に注意 これから北風が吹く季節になると、水の蒸発が早くなります。「〇〇年に一度の大寒波」が来る前に、水深が下がっていないかチェックし、足し水を忘れずに行いましょう。「冬越しの成功のカギは、秋の飼育次第」季節の変わり目、病気には注意しつつ、冬に向けてしっかりメダカたちのお腹を満たしてあげてくださいね。今回の記事が参考になった方は、ぜひYouTubeのチャンネル登録をお願いいたします。また、応援の「グッドボタン」も押していただけると励みになります。皆さまの応援が、動画配信やサイト運営の継続につながっています。深堀「短日条件が肝臓への脂肪蓄積を促進する」 近年の研究(例:Seasonal variations in photoperiod affect hepatic metabolism of medaka, 2021など)において、「水温を変えずに日照時間だけを短く(短日条件に)するだけで、メダカの肝臓に脂肪酸が蓄積する」ことが明らかになっています。短日条件におかれると、メダカの体内では脂肪を分解する働きが抑えられ、逆に合成が促される代謝変化(リポシス抑制など)が起きます。「水温が高くても、日が短くなると繁殖が止まる」メダカは長日繁殖魚であり、繁殖活動の維持には一定以上の光周期(通常12〜13時間以上)が必要です。学術的にも、水温が適温(25℃前後)であっても、光周期を短日(8時間明期など)に切り替えると、産卵(胚生産)が停止することが確認されています(Source: Biology of Reproduction, 1999など)。脳が「冬が来た」と判断し、生殖腺へのエネルギー供給を止めるためです。「秋のボーナスタイム(繁殖停止〜消化機能低下の間)」「繁殖停止(エネルギー消費減)」と「摂餌・消化可能(エネルギー摂取維持)」が重なる期間を利用して太らせるという論理は、生理学的にも理にかなっていると思っています。産卵停止: 短日効果 + 水温低下(20℃以下)で止まりやすい。消化機能: メダカは水温10℃付近まで摂餌行動を示す(活性は落ちるが、15℃以上なら十分消化吸収できる)。結果: 摂取したエネルギーが行き場を失い(卵に行かない)、短日シグナルによって積極的に「肝臓脂肪」へ変換されるため、最も効率よく太る時期になると考えます。
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